
三重県北部の古い民家にアトリエを構え、動物たちのそのままの姿形を木彫りにする。材料は、クスノキ。
実際にこの世界に生きている、または生きていた子をモデルにし、その子にもう一度出逢えるような彫刻を目指している。
各地の美術館で、木彫りの動物たちに間近で触れ合える展覧会を開催するほか、世界各地からご依頼を受けての動物たちの肖像制作、フィギュアやオブジェの原型制作や動物たちのイラスト等も手がける。
三重県北部の古い民家にアトリエを構え、動物たちのそのままの姿形を木彫りにする。材料は、クスノキ。
実際にこの世界に生きている、または生きていた子をモデルにし、その子にもう一度出逢えるような彫刻を目指している。
各地の美術館で、木彫りの動物たちに間近で触れ合える展覧会を開催するほか、世界各地からご依頼を受けての動物たちの肖像制作、フィギュアやオブジェの原型制作や動物たちのイラスト等も手がける。
つくりたいのは、芸術作品ではなく、たったひとりの、目の前に生きている、生きていた、いきものたちそのものです。
目の前の感動を、伝えたい。そのもののそのままの命を、何千年も時が経っても伝え、息吹が感じられる彫刻。
彫刻って、最初、そんな事のために始まったものだと感じます。
動物のお医者さんにはならなかったのに、彫刻の仕事で、たくさんの命の現場に遭遇します。
明日いなくなってしまうかもしれない、儚い命。
だからこそ美しい、ありのままの自然な肖像。
命の美しさに出会うたび、自分などいらなくて、目の前の形をとらえる器のようなものに、なりたいと感じます。
美をどれだけでも受けいれられる大きなうつわになることができたら、目に入ってくるすべてのものがうつくしいかたまりに、見えてきます。
動物たちと向き合うたび、人と動物、ではなくて、個と個の対話を感じます。
ただの犬ではなく、ただの猿ではなく、世界にひとつの、たったひとつのいのち対いのち。
そんな風にむきあいながら、動物たちの肖像彫刻を続けて行きたいと思っています。
たくさんの人に、知ってもらいたい命がある、それを届ける仕事を、これからも続けて行こうと思っています。
動物たちとの出会いと同じ数だけ、人とのすてきな出会いがありました。
この仕事は、私と人が出会って、その人の大切な動物を、肖像にして行くことや、私が動物とであって、作っていくこと、その現実の物語の彫刻です。
どこまでも、過去にも見ないほど、世界でも類を見ないほど、これからもできないほど、リアルな彫刻でありたいという目標があります。
そうやって、生涯、命と向き合う彫刻を続けて行きたいと思っています。
“世界中で芸術家たちの心の叫びが聞こえます。わたし最高の仕事をさせてくれ、と。” 映画『バベットの晩餐会』
時間をかけ、細かさではない自分の思うリアリティに近づくための最高の仕事、そんな仕事ができたなら、わたしはそのほかに何もいらない。
毎日、動物と向き合いながら、彫刻を続ける事。
それがたったひとつの、私の生涯の目標です。